9号車乗り場

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旅行記やら日記やら

アメリカ1/3横断の旅②(フラッグスタッフ・グランドキャニオン編)

3日目。7時にホテルを出てフラッグスタッフというグランドキャニオンの南にある街へ向かう。出発直前にスタバでトリプルモカフラペチーノを注文したところ日本のクリーム増量以上に盛られた。

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ネバダ州とアリゾナ州の境にあるフーヴァーダムに立ち寄り観光した。黒部ダムの5倍の発電力を有する1931年着工36年完成の巨大ダム(地球の歩き方参照)はやはり圧巻である。ここでそれぞれの州の間の時差(1時間)があるはずで実際Nevada timeとArizona timeと書かれた時計が二つ並んでいたのだが、アリゾナサマータイムを導入していなかったので同じ時間を示していた。この時はそれを知らなかったので「両方電波時計ネバダ時間を拾ったのでは」「ネバダから来た職員がなにも考えずに合わせたのでは」とか馬鹿な話をしていた。

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アリゾナ州に入り40号線をひたすら東へ走り、キングマンという町からいわゆるルート66に入る。ここで昼食にステーキを食べた。8オンスという常識的な量、当然の如くついてくるポテトもマックのLサイズ程度という良心的な量だった。ただ前菜として出てきた豆を煮詰めたものがなんだったのか謎である。

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ルート66ビジターセンターもあり、その歴史を紹介するミュージアムやマークをあしらったTシャツなんかを売っていた。なぜかこの国のお土産屋にはTシャツとマグネットとキーホルダーが必ず置いてある。ルート66のマークが道に描かれたところで写真を撮りたいと思っていたのだが、街中山道どこにもそのポイントがなく残念だった。貨物列車(サンタフェ鉄道というらしい)が並走している区間があり、通るたび編成数を数えたのだが150は下らない。調べたところ北米の貨物列車は7kmを超えるものもあるという。日本の旅客車両が1両20m程度らしいので、8〜10両編成だと200m程度。貨物と旅客を比べるのも変だがその長大さのイメージはしやすいと思う。

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さてフラッグスタッフの宿に着き夕飯の買い出し(自炊)をした。なぜかパスタを作るのが定番となっている。今回作ったのはミネストローネとアヒージョなのだが、材料が揃わなかった割になかなかどうして美味しかった。茹ですぎと唐辛子入れすぎの反省を明日に活かそうと決心しつつ、5時起きに備え早めに就寝。

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4日目。グランドキャニオンを目指し無事5時に起き6時に宿を出た。まだ陽も出ていなかったので半袖で出たら冬のような寒さだった。道中のマックに寄って朝マック的なものを食べたのだが、ソーセージマクマフィンとドリンクで2$という格安であった。ちなみにこの国のドリンクは空のコップを渡されてドリンクバーの様に好きな飲み物を注ぐのだ。注文の際に「coke please.」と言って勝手にスプライトを飲んでも問題ない。(少なくとも何か言われたことはない)

9時前にgrand canyon national parkに到着。ゲートで35$を払うと日本語のパンフレットを渡された。流石世界遺産ともなれば日本人観光客も多いのかと思うとともに、ラスベガスからレンタカーで来る人はどのくらいいるのかと心の中で笑っていた。

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さてパーク内を車で進みホースシューベンドを目指す。一度は写真を見たことがあるであろう撮影の名所である。駐車場から砂と岩の砂漠を20分ほど歩いたところにあるフォトスポットに行くだけで靴の中がザラザラになった。ここは一部柵が設置されておらず、自己責任でどこまでも近づくことができる。私は小心者だがせっかくなので蛮勇を振るい崖に腰掛けてみた。下の川を通るカヌーが米粒のように見える高さ、後ろからは人の気配、かなりの恐怖であったが一度はやってみてほしい。二度と味わえない感動がある。

やはり名所ということで日本人のグループと2,3組すれ違ったのだが、その中の1つが我々のような男子大学生グループでありしかもレンタカーで旅をしているようだった。昼に寄った田舎のマックにいたから間違いないだろう、真っ当な旅行者はそんな所で食事をしない。

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この後はグランドキャニオン探索のメイン、navajo tourである。これはグランドキャニオンの谷底を歩ける人気のツアーなのだが、そこに行くのにジープのようなトラックでオフロードを15分ほど揺られないといけない。「眼鏡、帽子、カメラその他落としても止まらないからな。俺を脅しても止まらないからな。」と話すガイドが印象的だった。台湾人2人、欧州人2人、日本人4人でまとめられ谷底を進む。ガイドが色んな説明を(9割聞き取れないが)してくれる。「ここの光がクマに見える」「ここの岩がリンカーンの横顔」「6,7月は太陽光が谷底に注いでレーザーみたいで綺麗なんだ」「クレイジーな奴が自分のイニシャルを彫りやがった」中でも印象的だったのは「あそこがワシの巣で糞害がすごいから撃ち殺した」自然保護と観光資源の釣り合いの難しさである。

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このツアーが終われば後は帰るだけなのだが、ここでトラブルが起きる。街と街のど真ん中(両方から50kmほどの地点)でガソリンランプが点灯したのだ。要するにガス欠寸前である。なんとか街のはずれにあるスタンドに間に合ったものの、ポケットwifiすら借りていない身としては肝を冷やした。

無事帰り着き、夕食。この日はミートパスタ、サラダ、アヒージョに各々好きな酒である。酒はコンビニで買ったのだが、ここでもパスポートの提示が求められた。客がいない間は気を抜いている代わりに徹底した仕事ぶりである。

パスタを600gまとめて茹でたらアルデンテの3倍くらい硬く、サラダはSanta Fe styleが売り切れており代わりのshefが非常に不味かった。おまけに疲労と酔いで全員風呂にも入らず眠ってしまった。思い返すとこの夕食が一番しんどかった気がする。