9号車乗り場

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旅行記やら日記やら

鹿児島旅行記

3月7日~9日の2泊3日で行った鹿児島旅行の記録

高校大学と7年以上(なかには中学から)の付き合いの友人5人と鹿児島へ旅行。

高校の卒業旅行で鹿児島に行った際、「社会人一年目の給料が一番高かったやつのおごりでもう一度来よう」と約束した。それを全員が覚えていたので、今回はメンバーを増やして決行したのである。

 

1日目

先週北海道から帰って以来1週間振りの羽田。そんなことは関係なく空港はやはりテンションが上がる。

先週より早い6時半着。チェックインカウンターの前で集合して6人分のバウチャーと預入荷物の札を発行したらものすごい長さで驚いた。保安検査場では先週と違いベルトを外せと言われたが、まさか係員によって違うのだろうか?

7時45分発スカイマーク301便。日々会社でただ苦いだけのコーヒーを飲んでいるので、機内で出されたのは本当に美味しく感じた。ちゃんと味するじゃん。

昼飯は鹿児島空港の大空食堂、鶏飯を出している店がここしかなかった。

具材を乗せた後、鶏スープをかけて食べる。当然肉は沈んでいるので底から掬ってやったが、何を思ったか上澄みだけ掬った友人は「肉どこにあんの?」と困惑していた。

 

空港に併設されている無料足湯に浸かる時間もなく、ここからはレンタカー移動。完全ノープラン旅行で、大隅半島方面に行くこと以外なにも決めていないため、そちらに車を向かわせながらガイドブックで検索。ガラス作りの鳥居があるという神徳稲荷神社に向かうことに。写真で見る限り、赤い千本鳥居の前に立つ大きな透明の鳥居がとても美しいのでとても期待していた。

........しょぼ!鳥居ちっさ!

膝下くらいの小さい看板しか案内を見かけなかったので若干嫌な予感はしていたが、雨のせいでガラスが映えないのは、稲荷だから良い。にしても小さい。写真詐欺とはこのことか。

10分程滞在して出発。海鮮が食べたいということで、20分程行ったところにある、みなと食堂で昼食をとった。名産のカンパチ漬け丼と猫。人慣れしていて擦り寄ってきた。

この後の行き先も決まっていないので店員におすすめの場所を聞いたところ、天文館(地名)行けばなんでもあると言われた。そりゃそうだけどさ。

 

宿は鹿児島市内なので、桜島を経由して戻る。火山灰で埋まったという黒神神社の埋没鳥居。案内看板に黒神地獄と地名が書かれてあり、あまりのかっこよさに車を走らせたものの噴火の危険があり立ち入り禁止。地名の由来について「噴火を神の怒りだと恐れた昔の人たちが、その影響が大きかったところを地獄と名付けたんだろう」みたいなデタラメを友人に吹聴したが、今調べてみたところ、溶岩が流れ出してさながら地獄のようになった地域一帯のことを指しているらしい。当たらずとも遠からず。

フェリーで薩摩半島に渡りホテルへ。18時半に集合して夕飯など決める予定がすっかり寝過ごしてしまい、19時半になっていた。駅前だが、このご時世だし鹿児島だし、ということで適当に見繕った魚菜丸という居酒屋で夕食。案の定ガラガラ。肉も魚も酒も旨かったのだが、鹿児島に来たのだしせっかくなら3M(森伊蔵、魔王、村尾という高い焼酎のこと)全部飲みたい!となった。村尾以外は既に飲むアテがあったので、小雨のなか、近隣店舗で提供している店を探したところあっさり発見。隣の通りにある特攻チキン野郎という店に行った。鳥メロと鳥貴族の合の子みたいな名前なので(失礼)どうかと思ったが、1店目よりもいいものが食べられた。酔っていたので写真を撮り忘れたのが残念だ。

鹿児島ラーメンを食べる時間か無さそうだったので、ここで〆にすることにした。これも近くにあった鹿児島ラーメン豚とろという店。満腹近かったが、とても美味しかったのでぺろりと平らげてしまった。

日付を跨いだあたりでホテルに戻り、大浴場では延々サウナに入る友人らに驚いたりしながら2時前に就寝。

 

2日目

8時過ぎに起きてスマホを見ると、なんと6時45分に「朝飯食いに行く人いる?」と連絡が入っていた。昨日の移動中に冗談交じりで、朝一で漁港まで行けばうまい朝飯が食えるぞと話したのだが、それを別部屋の2人が決行したらしい。なにを食いに行ったのやら。

今日は薩摩半島をぐるっと一周する予定。9時15分に出発。

最初にいったのは鹿児島市内の仙巌園。ここは島津家の別邸で、5年前にも訪れている。当時の写真の大半がどこかに行ってしまったのでどうにも思い出せなかったが、同じ道を歩いてみると部分的に記憶がよみがえった。思い出したのは土産屋と軽食屋で、肝心の展示はそうでもなかったのだが。隣の薩摩切子の工房にも立ち寄った。小さなおちょこでも1万前後で、さすがに手は出せなかった。このあたりで朝飯を食べに行った2人が空腹を訴え始める。聞けば、漁港は閉まっていて、近隣ホテルの朝食もコロナ対策で閉まっていたのだという。

一通り見たあと、山道を南西に進み枕崎で昼食をとった。枕崎お魚センターというところで、2日連続で海鮮をいただく。浸けてないカンパチのほうが、新鮮な刺身を食べるのには合っていると思う。向かいにあった薩摩揚げ屋で揚げたてを買い食いしたあと、海沿いを走り、イッシーで有名?な池田湖を観光。思ったより広く、背後に見える薩摩富士(開聞岳)が良い光景だったが、やはりかなり寂れた観光地。「池田湖土産」的な文字が書かれたボロボロの看板が良い味を出していた。別の土産屋(観光地によくある観光センター的なところ)には大きなイッシー像が配置されているなど整備されていた。ここで発見した西郷隆盛像型の徳利に全員が夢中。男気じゃんけんの結果購入することになった。酒が720ml入って2980円とかだったので悪くない。

JR最南端の駅である西大山駅へ。最南端の看板が立っている以外別にこれといって見所があるわけではないが、○○端好きな自分としてはせっかくなので行っておきたかったし満足。ついでに薩摩半島最南端の長崎鼻にも立ち寄った。ここは竜宮伝説の残る地で、岬には竜宮神社もある。駐車場は付近の商店の敷地内で、各々の店員が店前に出てきて誘導してくる。要するに自分のところに止めさせて、ついでに買い物させれば売り上げの足しになる、というわけで、一年前にエジプトで似たような光景を見たなと思った。あそこまで乱暴じゃなかったけどさ。長崎鼻灯台を過ぎると、崩れた道が所々にある程度のそこかしこに潮溜まりのある岩場。ちょうど塩が満ちてきている時間帯で、(見える限りの)先端まで行くには波被りする細い岩場を渡る必要があった。さすがに行かないだろう、と思っていたら革靴で突撃する友人。転ぶだろうなと思っていたら、帰り道に別の友人が岩場で派手にすっころんだ。

車を止めた商店で買い物をすると駐車代無料ということで、男気じゃんけんの結果白波という焼酎の5本セットを購入(今回は回避した)。今晩の飲み会に消えるだろう。

さて、負傷した友人の服と絆創膏を買ったあと、いよいよ今回のメインである宿、白水館に到着。また来よう、という約束をしていたのは実際はここに来るものだったが、まさか本当に実現するとは。

この宿、いわゆる高級旅館である。駐車場から玄関に向かうと、まだ相当の距離があるところから荷物を受け取りに来てくれる。ロビーに入った友人曰く「やばいところに来てしまった」本当にそう思う。前回の反省点として、”部屋に入って取りあえずお茶入れて飲んでたら、部屋まで淹れにきてくれて大恥をかいた”というのがあったので今回は少し待ってみたのだが、来る気配がない。仕方ないので夕飯まで大浴場に行くことにした。

別館(部屋から徒歩5分)の大浴場は、大風呂に橋が架かり、橋を渡ると露天風呂に繋がるという、そこらの大浴場とは一線を画する規模だ。この時は時間がなかったので簡単に済ませ、夕食を食べに行く。食事券を見ると、「料亭 味彩」と書かれている。料亭???一番奥の座敷に通されると、the高級な料理の数々。「このような時期に足を運んでいただいたということで森伊蔵をサービスしておりまして…」ということで、予約しておいた森伊蔵と合わせて2杯もいただいた。どうにもこういう高級な場所は不慣れなので、普段ならバカ騒ぎするメンバーでもお行儀がよくなってしまう。いいことだけど。夕飯のあとは再度大浴場。今度は露天風呂、サウナ、その他さまざまな浴槽を楽しんだ。23歳にもなってサウナで我慢大会をしたり打たせ湯で修業をしたりするとは思わなかったし、それを楽しんでしまうあたりが成長していないのを実感させられる。

部屋に戻って宴会。枕崎で買った刺身、道中仕入れた酒、そして東京から持ち込んだ魔王一升瓶。これで焼酎3Mフルコース制覇である。個人的には森伊蔵が一番うまかった。相も変わらず酒を飲みながら大富豪大会。今回は調子よく貧民~富豪を渡り歩くことが出来た。

 

3日目

9時前辺りに朝食バイキング。正直朝飯は食べないのだが、高級旅館の朝飯は食べるべきだろうという貧乏人根性で食べに行った。うーんまあ普通。カレーとケーキはうまかったけど。この後、10時チェックアウトのために準備していたら会社から電話がかかってきた。どうやら有給申請が確認できなかったらしいが、後日ちゃんと証拠を突き付けて事なきを得た。

最終日の今日は、明日の出勤のことを考えて15時のフライトなのであまり時間がない。どうしても食べたい鹿児島名物しろくまを食べに、その発祥の店であるむじゃき本店へ行った。山の様なかき氷が運ばれるのを見た友人は驚いていたが、なんだかんだと全員完食。私が注文したのはチョコレート味で、ふわふわの氷に甘すぎないチョコソースとマシュマロが合わさってとてもおいしかった。これを昼飯替わりとして空港へ戻る。

空港では思ったより時間が差し迫っていて、速足でお土産を購入。ラウンジで焼酎の試飲があったので行きたかったが仕方ない。無謀にも昼飯を食べに行った2人を置いて一足先に保安検査場をくぐって待つものの、一向にやってこない。結局出発ぎりぎりに乗ってきたが、旅の最後に肝を冷やした。16時40分に羽田到着。