7月某日、転職を決意した私はとある転職サイトの面談に向かっていた。
2ヶ月前の記事には「やっていけそう」的なことを書いているのになぜそうなったか、そして面談でなにを話したか辺りのことを書き留めておく。
2ヶ月前、私はまだいわゆる外部研修を受けていた。内容としては配布された問題集をひたすら解いていく、わからないところは講師に質問する、といったような感じ。正直、同クラス内では出来のいい方だったので問題に苦戦することもあまりなく、だから「やっていけそう」という感想だったのだ。
それが6月末から始まったOJTで打ち砕かれた。手渡された資料、画面上のコード、飛び交う会話、何一つわからない世界に単身で投げ込まれてさあ仕事をしろと言われる。外部研修で作られた一定の自信が急速に萎んでいった。
わかりやすく英検で例えると、外部研修でやっていたものは精々5〜4級でOJTは2級。5〜4級とは中学1,2年生でやるレベルであるから、詰め込み学習をすれば2ヶ月半くらいで定着できる。ではその状態で2級(高校卒業レベル)を受けたらどうなるか、という話。単語、構文、リスニング、スピーキング全ての面で全く歯が立たないことは明白である。
なに、英検2級くらい簡単に受かる?そういう話をしているのではない。漢検に例えたって良い。
『つぎのかたかなをかんじになおしましょう。⑴ガッコウにいく』
を解けてキャッキャ言ってる小学校低学年に
『以下のカタカナを漢字に直せ。⑴頑丈なテッピをシツラえる』
を解かせるようなものだ。
そんな状態だから、嫌気がさすのにそう時間はかからなかった。そして冒頭に至るわけである。
面談はオフィスの個室で1:1で行われた。担当してくれたのは30手前くらいの美人な方で、結果としてこの人が私を転職から思い留まらせたわけだ。なんで転職したいのか、どんな職に就きたいのか、転職のリスクなどなどを話す。
Q.なんで転職したい?
A.落ち続けた結果やむなく入った会社。空虚。
みたいな会話をした。
正直私は転職を舐めていたので割と軽い気持ちで行ったのだが、担当の方に思い留まれと勧められた。
理由は以下のようなものだ。
・3ヶ月で辞めると次が見つからない。
・次になれる職種がない、施工管理、警備、工員くらい。
・第二新卒自体某ナビの商法、踊らされてはいけない
・なりたい職種がある様子、私も3,4年勤めて転職をしたがそれくらい続けたなら転職は容易
エージェントは、有り体に言えば転職させてナンボだと思うのだが、その本人がそうまで思い留まらせようというからにはやはりそれだけの理由があるのだろう。そう考え、転職を辞める意思を伝えて退室した。
辞めたい理由は上で話した通りであるが、なるほどこうして書き起こしてみると思ったより瑣末な事に思えてくる。時間が解決してくれるのを待ちながら、1年目を乗り越えてみよう。
.......と、いうことを2ヶ月ほど前に書いて下書きに眠らせていた。幸いにも俺はまだ仕事を続けている。
実際、今現在俺は「転職したい」よりも「働きたくない」が第一になっているので、プロの目は確かだったようだ。
配属されて4ヶ月もすると、わずかに自分で解決できる問題も出来てくる。砂漠の中の枯れ井戸のようなものだけれど、そういうところにほんの少しの達成感を感じながら、とりあえず残り半年を過ごしてみようと思う。