9号車乗り場

9号車乗り場

旅行記やら日記やら

ヨーロッパ周遊+αの旅⑥ エジプト編2

卒業旅行11日目
6時に起きてすぐ宿から200mほどの距離の両替機に向かう。予定だったけど6:15に起きて慌ただしい朝を迎えた。昨日の夜友人2人で存在を確かめに行ってくれたのだがその間ですら2回話しかけられた上片方は明らかに金狙いだったというから恐ろしい。
6:40に別室のその2人を起こしに行く。「6時に一度起こしに来て6:40に迎えに来てほしい」と言われていたが案の定寝ていたので自分たちだけでホテル斜向かいのATM両替機へ向かう。この国は思ったよりATMが多いしちゃんと稼働している気がする。この機械でしか払い出しできないからよくわからないけれど。その時のルクソールのホテル前の道。高級ホテルの目の前がこれだ。天気”ほこり”とかいう初めて聞く天気を予報が伝えていたけれどそうとしか言いようがない。

f:id:aiz4ryhe:20190324172701j:plain

両替機の前で格闘していると昨日もあったタクシーの運転手に「俺が両替してやろうか」と言われた。どうせ酷いレートなので断ると「アスワンでも何処でも駆けつけるからなんかあったら電話しろ」と名刺を渡され、ATMの使い方も教えてくれた。こいつはいい奴なのかもしれない。60$を1040ELに変えてホテル横の商店に行きミネラルウォーターを5ELで購入。新札を渡したら「it's new……」とか笑ってた。なんなんだ。
さて今日は8時から王家の谷を巡るツアーを申し込んでいた。申し込んでいたはずなのだ。おかしい、9時になってもバスがこない。ホテルのロビーに予約票を見せて「ガイドが来ないから電話をしてくれ」と言っても「折り返しの電話が来るから待ってろ」と放置されて一向に対応されない。結局10時に迎えに来るからまた来てくれと言われ、流石にこれには来てくれた。
ハイエース的なものに乗って王家の谷へ。ナイル川を渡る橋の手前で銃を持った警察が検問のようなものを敷いており、後ろの席でザワザワしていたら”always”とだけ言われた。車内ではツアーガイドが英語で説明してくれるのだが、「英語は話せるのか?」「ちょっとだけ」「じゃあゆっくり話すわ」と言われて非常にわかりやすい聞き取りやすい英語で解説してくれた。車内ではエジプトの神話について教えてくれたが、この時ほど大学でエジプトの考古学という授業をとっておいてよかったと思ったことはない。予備知識のあるなしで理解度が全然違う。
最初は王家の谷へ。ガイドがポストカードの写真を見せながら丁寧に絵の意味を説明してくれる。入場券だけで好きな墓3箇所に入ることができ、有名なツタンカーメンの墓には追加料金を払う。それでも追加料が惜しくない素晴らしい光景だった。エジプトの管理の杜撰さが逆にそうした遺跡群を間近に見られることにもなるので、写真でしか観たことのない王家の谷や刻まれたヒエログリフを手に取るように眺めることができた。出発までのエジプトへの期待値の低さから写真を撮るための別料金を払わなかったことが本当に悔やまれる。入り口近くの商店街で友人が民族衣装とスカーフを買っていたが、エジプトは値切り前提とはいえ、正直引くくらい値切っており店主も投げやりになっていた。余談だがエジプトの商店街では「你好」「山本山」「1$」「友達」とあっちこっちから言われる。中国人ではない。山本山がなんで流行っているんだ。
次にアラベスクの手作りショップへ。まさかの日本語ガイドへの引き継ぎが行われたがかなり怪しい日本語で、いっそ英語で話してくれたほうがわかりやすい。「その辺のおみやげ屋で売ってる置物は偽物、ここで売ってるものは全部手作りで本物」「だから高いけど俺がいるから値下げできる」みたいなことを延々言われた。猫が大好きな私はここでバステトという猫の神様の置物を買った。最初45$だと言われたが流石に馬鹿らしいと言い張って27$に持ち込んだ。チェスと置き時計を買っていた友達は250$だかを150$にしていたがチップをせびられていた挙句巻き込まれて自分も払うことになった。お前俺の値引きの時何もしてないだろう。

f:id:aiz4ryhe:20190324174429j:plain

f:id:aiz4ryhe:20190324174815j:plain

次はハトシェプスト女王葬祭殿へ。破壊されてしまってはいるが神殿の姿をそのまま留めており多くの観光客で賑わっていた。長い階段を上っていくと地元の人が「ガンバレ!」と叫んできて驚いた。ここでは写真撮影が自由なのでここぞとばかりに写真を撮っていると、地元の子供が「写真撮ってやる(からチップよこせ)」と言ってくるので困った。ここまででだいぶ時間を取ってしまっていたのでだんだんガイドの英語が早くなってきたような気がする。こちらは王家の谷以上に管理が杜撰でロープも何も張られていないところにどんどん入っていけるので「the遺跡」といった感じだ。

f:id:aiz4ryhe:20190324175417j:plain


ツアーは最後の目的地であるネムノンの巨像へ。14時ホテル前解散だったのにホテルまで30分ほどのここで既に14:15。「5分で写真撮って帰ってこい」と言われあまりよくは見れなかったが正直他の二ヶ所より見所は少なそうなので良しとしよう。

f:id:aiz4ryhe:20190324175559j:plain

ホテルに着き16時まで休んだ後タクシーでルクソール神殿へ。
ルクソール神殿は巨大なオベリスクや立ち並ぶ石塔などが見所の大きな神殿だ。市内にあるのでとても行きやすい。道中運転手にルクソール神殿はちっちゃくてすぐ観終わるぞ的なことを言われたけれどたっぷり45分くらい観光していたので観光地として十分な規模だ。去年ラスベガスで泊まったホテルがルクソールという名前で、看板代わりに巨大なオベリスクがあるところだったのでまさか半年後に本物を見ることができるとは思わなかったし、エジプトに来た以上見にいくしかなかった。ホテルの方はオベリスク(手前の柱)に”RUXOR”と書かれていた(過去記事参照)。

f:id:aiz4ryhe:20190324175849j:plain

ちなみにルクソール神殿へタクシーで行ったように書いたが、実際はホテル前のタクシーの客引きに着いて行ったらまさかの馬車に乗せられた。往復6$だというのでそれも一興と乗ってみたら、他の馬車にぶつかっても信号無視しても、逆走してもdon't worry,be honest,all okの一点張りでめちゃくちゃ怖かった。行きは助手席(?)に乗ったのだが、手綱を渡されて運転したり俺らは兄弟だ!と肩を組まれたりして面白いけど大変だった。ここで待ってるから!と帰りも同じ馬車に乗せられる。これも楽しいには楽しかったのだが、まあ案の定ホテルに行けというのに回り道をする、馬に水を飲ませると言って止まる、6$だと言っていたのに20$要求してくる有様で大変だった。市内馬車観光が1人480円程度と考えれば破格ではあるのだが……。
馬車に乗っていると地元の子供がペットボトルの水2本を持って1$1$1$と連呼してくる。その水は地元の商店なら5LEだからその2倍で売りつけようとしているのだ。写真のチップを求める子供もそうだが、こういう場所に来ないと出会えない現実を直に体感した。

f:id:aiz4ryhe:20190324180553j:plain

何だかんだて17:30頃ホテル着。疲れ果てて眠ってしまったので夕食は抜いた。私と同じように寝たもう1人を除いた3人はホテルの横のla terrazzaというイタリアンレストランで食事をしに行った。1人2000円くらいでたっぷり美味しいご飯が食べれたらしい。
夜になるとホテルのプールでパーティが始まり、夜遅くまで音楽が流れてきた。ナイル川の夜景とパーティを眺めながらテラスでしゃべるなんていうおしゃれなことをしてから就寝。

f:id:aiz4ryhe:20190324181326j:plain

 

(1記事につき2日入れようとしたけどエジプトに入ってからの日記があまりに長いので1日で切りました。)